靴磨きのやり方をプロが解説 〜カビが生えたら〜
靴にカビが生えたらとりあえず市販の「革のカビ取りクリーナー」で拭いてみて、それでキレイにならなければ、もうプロに任せたほうがいいです
カビは斑点のように生えますが、生えたところだけ革の光沢がなくなり、その跡が消えなかったりします
カビ自体を落とせたとしても、それをキレイにペイントするのはなかなかに難しい。
またカビには根があるので、表面をキレイにできても条件が整えばまた生えてきます
市販品では根絶やしにするのは難しいので、再発の手間を考えると最初から専門家に任せてしまうのもアリだと思います
カビが生える条件は
・温度
・湿度
・栄養
の3つです
温度は人間が生きていける程度なら繁殖可能なようですが、特に20℃〜30℃ぐらいを好むようです
また、湿度は80%を超えると元気になるんだとか。
最近の住宅は気密性が高いので、部屋の奥のクローゼットの中なんて、冬でもそんなに温度が下がりません
締め切った空間は湿気が溜まりやすいので、そう考えると「しまいっぱなしの靴」にカビが生えるのも納得です
玄関も要注意で、温度こそ冬には低く保たれますが、空気がよどみがちなので梅雨時期~秋口ぐらいまでは、まあまあ暑い
風が通るのは玄関ドアを開けた一瞬だけなので、湿気も溜まりがちです
しかも
・雨で濡れた傘
・同じく濡れた靴
・濡れてなくても汗をかいた靴
なんかを玄関に放置しがちですよね?
そうすると高まった温度と湿度が、カンタンにカビの繁殖を後押ししてしまいます
条件は3つ揃わないと生えないので3つ目の条件である「栄養」を除去すれば、理屈ではカビを防止できます
でも実はそれって現実的とはいえません
この「栄養」とは汗や皮脂のことですが、それらを完全に除去することなんてできます?
一日履いた靴はその日のうちに丸洗いするとか?
それ、毎日??
百歩譲って休みのたびに洗うとか???
どう考えてもとてもムリです
なので温度と湿度を上げすぎないようにするのですが、ワインじゃないんだから温度管理なんてそんな厳格にはできません
だから実質は湿度を管理するしかないんです
オススメなのは
・靴をしまいこまない
・下駄箱は開けっ放しにしておく
この2点です
前述の通りクローゼット内は湿気が溜まるので、保管には向いていません
しかも
・気密性の高い住宅の
・更に奥にある密閉されたクローゼットの中の
・更に密閉された箱に入れておく
のはあまりにも空気が淀みすぎです
簡単な解決策は、通気性のいい麻の袋などに入れて部屋の隅に吊っておく方法です
床に置かなければ掃除機の邪魔にもならないし、ホコリがついてきたら靴を出して袋をパタパタすればいい
その時に靴の状態もチェックできますし、ついでに半日ぐらい靴を陰干ししてもいいですね
ポイントは、普段から空気の動く生活空間に吊っておくことです
部屋自体がクローゼット化していると効果が薄れるので、リビングの隅なんかがオススメですね
どうしても箱に入れるなら、せめて箱に穴を空けるといいと思います
乾燥剤は「ないよりマシ」程度と考えましょう
大事なのはとにかく通気性です
次に、普段から使用する靴は玄関の下駄箱に入れていると思うのですが、その扉は開けっ放しにしておくべきです
下駄箱の扉は収納を隠すためのものなので、来客時のみ閉めればそれで事足ります
普段から締め切っておく理由は特にないと思うんですよね
もっと言えば扉なんて取っ払ってシェードのように布などで隠しておけばいいんです
そうすれば下駄箱内に湿気が溜まりにくく、カビを抑えることができます
もちろん定期的にすべての靴を出して、下駄箱内の棚を拭いて、内部を清潔にしておくのがベストなんですが・・
それって相当メンドクサイですよね
なので、扉を締め切らずに、時々扇風機を使って数時間程度、風を送ってあげるぐらいがお手軽なメンテナンスになります
あ、一日履いた靴は1~2日乾かしてからでないと下駄箱にしまわない!
というのも、かなり大切です
まとめると
・カビが生えたらプロに任せるのがカンタン
・生えないようにするには湿度に注意する
・奥にしまい込まずに空気の通る場所に保管する
・下駄箱は開けっ放しにして、時々風を当ててあげる
って感じです
特に6月からカビの発生が増えるので、今のうちから対策しておきましょう
現場からは以上でーす
市販のカビ取りってこんなやつですね
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