クツキアイ

靴磨きのやり方、靴の選び方「本音」をプロが詳しく解説します

プロの目線で靴磨き、お手入れ、サイズ選びを解説します

靴を買ったらまず初めにやるべきこと

気に入った靴を買って、それを長く履こうと思うなら、その靴を下ろす前にまずやるべきことがあります 一つ目は保革です 靴は製造してから手元に届くまでかなりの時間が経過しています そのせいで乾燥してることが多いのですが、検品の際に一足一足磨いてるお…

靴磨きのやり方をプロが解説 〜スエード編〜

スエードのお手入れに関してまず言いたいのは 「とにかく乾燥させるな!」 ということです 表革の磨きは「3回履いたら」とか「サイアク月イチで」とか言いますが、スエードは一日履いたら帰宅時の玄関で保革してください それぐらい乾燥しやすいんです (詳…

玄関での靴の扱いが寿命を左右する ~置き場所と照明編~

玄関の環境が靴の寿命を左右します その理由は、ご自宅の玄関の環境が「靴の修理タイミング早さ」に直結しているからなんです 実はカカトゴムがなくなりきる前に修理に出す方は少数派で、ほとんどの方が少し遅かったり、遅すぎたりします 多くの方がカカトゴ…

玄関での靴の扱いが寿命を左右する ~脱ぎ履き編~

「靴の脱ぎ履きは座って行う」 これだけで靴の傷み方が全く変わってきます もしどうしても立ったまま行うなら、せめて靴ベラを使いましょう そうすればカカトが潰れることもなくなります でも、紳士靴ならまだしもパンプスを履くのに靴ベラを使う人がどれぐ…

ZOZOMAT(ゾゾマット)を使って足を計測してみた

いつ注文したのかも忘れていた「ZOZOマット」が先日届いたので、それで自身の足を計測してみました ZOZOマットってこれのことです https://zozo.jp/zozomat/ 計測結果はこんな感じ ZOZOMATで足を計測 縦のサイズは左右同じで、ワイズは右足のほうが少し大き…

靴磨きのやり方をプロが解説 〜カビが生えたら〜

靴にカビが生えたらとりあえず市販の「革のカビ取りクリーナー」で拭いてみて、それでキレイにならなければ、もうプロに任せたほうがいいです カビは斑点のように生えますが、生えたところだけ革の光沢がなくなり、その跡が消えなかったりします カビ自体を…

靴磨きのやり方をプロが解説 〜エナメル編〜

エナメルのお手入れって、実はメチャ簡単です 基本的には専用のクリーナーで表面の汚れを取れば、それで同時にツヤ出し(表面の保護)もできます こういった溶剤ですね [エム・モゥブレィ] エナメル用汚れ落とし・ツヤ出し ラックパテント 2099 メンズ 無色 …

靴のオーダーメイドについて注意するべきポイント

靴のお悩みに対する「究極の解決法」であるはずのオーダーメイドですが、実はかなり注意が必要です なぜなら 「オーダーメイドなのに足に合っていない」 という事例を時々見かけるからです 例えば現場では、その靴を見れば大体の問題点がわかります ・甲やサ…

靴の履き方について注意するべきポイント 〜ガニ股と内股について〜

専門家として靴の現場で日ごろから見ていると 男性は自分を大きく強く見せたい心理が働いてガニ股になりがちで、女性は小さく可愛く見せようとして内股気味の方が多い印象です それによって靴が ・傷だらけになる ・破れたりもする ・変なすり減り方をする …

靴の買い方、選び方 〜5千円の靴はやっぱり5千円の靴でしかない〜

紳士靴の雑誌やネットでインタビュー記事などを読んでいると 「5000円の靴でも足に合っていれば、5万円の靴かそれ以上の価値がある」 なんてのを見かけることがあります だから 「大事にしましょう」 「キチンとメンテナンスしましょう」 と締められることが…

靴の問題解決 〜幅伸ばしについて〜

前回チラッと幅伸ばしについて書きましたが、それについてもう少し詳しく解説しようと思います 幅伸ばしとは文字通り「靴の幅を伸ばす」ことですが、実はけっこう勘違いが多いようです 順番に見ていきましょう ①つま先から3センチぐらいは伸びません 靴のつ…

外反母趾の原因と対策

※このエントリは医学的見地からではなく、あくまで靴の現場での感覚的な見解です 靴のつま先はだいたい狭まっていますが、足の先は広がっています だから、靴に足を入れ込むと窮屈に感じるのは当たり前です これって実は靴と足がせめぎ合ってる状態です 靴が…

靴の買い方、選び方 〜店員さんの言葉を鵜呑みにしない〜

靴を買う際に「底がすり減ったら直せるのか?」というポイントは重要です そこで店員さんに聞いてみるのですが 一般的な「ヒールがあって、リフトがついてて」という靴でなく一体型などの場合、「この靴は修理できない」と言われることがよくあります でもこ…

シューツリーについて注意するべきポイント その2

さて、前回に引き続きシューツリーについての解説ですが、今回は高級な製品について説明していきます 百均で売ってるバネ式とは違い、高級品は構造が全く違います 本体は木で出来ており、形も「つま先だけ」なんてこともなくちゃんとカカトまでホールドでき…

シューツリーについて注意するべきポイント その1

シューツリー、シュートゥリー、シューキーパー・・・ いろんな言い方がありますが、脱いだ靴に入れておく木やプラスチックで出来た「靴のハンガー」のような道具のことです これについてキチンと理解してる人も多いのですが、それ以上に「ワカラナイまま何…

「革は呼吸している・・」という表現に対するプロの解説です

高級な革靴やそのブランドの歴史を掲載しているような雑誌などで時々目にする 「革は呼吸している」 について解説します 実はこれって何も特別なことを言ってるわけではありません 要は湿気を吸い込んだり吐き出したりしてるってことで、何も革だけが持つ特…

靴磨きのやり方をプロが解説 〜ミンクオイルは素人には扱いきれない〜

靴のお手入れ用品の一つにミンクオイルという製品があります ミンクという動物の脂で革に対する浸透力はバツグンなのですが・・ 素人には扱いきれない印象です もっと正確にいうと、ちゃんと使えてない靴をよく目にします そういった靴は手に持てばすぐわか…

自分に合った靴の選び方 まずは自分足を知るのが大事 〜左右の振れ編〜

今回は足の左右振れについての解説です これはなかなか数値化できないので、結果から推測するしかないのですが どんな靴を履いても ・親指あたりが狭い ・小指が痛い なんて感じる人は、足の形が「平均線より親指側に寄っている、小指側に寄っている」可能性…

自分に合った靴の選び方 まずは自分の足を知るのが大事 〜ボールジョイント編〜

サイズ、ワイズと書いてきましたが、それだけではどうしても市販靴が足に合わない方がいます それは「平均値から大きく外れた足」の持ち主です その一つが「ボールジョイントの位置」です ボールジョイントとは歩く際に足が曲がる部分のことで、指の付け根の…

自分に合った靴の選び方 まずは自分の足を知るのが大事 〜ワイズ編〜

ワイズというのは「足の指の付け根」部分の周囲のことです メジャーで測ればカンタンに計測できます が、その数字はあくまで「最初に試し履きするワイズの目安」でしかありません 「自分はワイズが○cmだからEEから試してみよう」といったイメージ。 ※「JIS規…

自分に合った靴の選び方 まずは自分の足を知るのが大事 〜サイズ編〜

自分の足がどんな形か? ということを「ちゃんと」知っている人がどれぐらいいるんでしょうか 年配女性からよく聞くのは「私の足は幅広で甲高」ですが、それって実は日本人が草履をはいていたころの足の特徴です 子供の頃に草履を履いて過ごした世代には当て…

日本は靴を履くことが”文化として根付いていない”ように感じる

日本は 靴の現場にいるとヒシヒシ感じるのが「日本って靴が文化として根付いてないなー」という感覚です 先日書いた 「やっぱ靴って磨いたほうがいいんですか?」 という質問にも、それが端的に現れてると思います またサイズ選びも同じで、感覚的には世の中…

靴磨きとお手入れの違いについて専門家として説明します

本来は単なる「言い方の違い」のような気がしますが、当サイトでは明確に分けて考えています ・磨き・・・クリームや靴墨で光らせること≒お化粧のような位置づけ ・お手入れ・・・クリーナーで古いクリームを落としてコンディションを整えること≒スキンケア…

靴磨きのやり方をプロが解説 お手入れについて 〜頻度編〜

先に結論から書きますと 3回履くたびに1回磨き、そのサイクルが3回(3回履く×3回)全部で9回履いたらそれまで塗っているクリームをすべて落として、そこからまた新たなサイクルで磨き始める これが基本なんだそうですが・・ 正直メンドクサイ! 何回履いたか…

靴磨きのやり方をプロが解説 クリームについて 〜容量編〜

いろんなクリームがありますが、選び方で大事なのは「使い切れる容量」のものを選択することです ビン入りタイプはキチンとふたを閉めていればそうそう乾燥しませんが、10年単位で見るとやはり油分が抜けてカチカチ固まってしまいます チューブ入りは溶剤自…

靴磨きのやり方をプロが解説 〜ブラシの使い方〜

ブラシの役割は ・ホコリや砂汚れを落とす ・クリームを伸ばす この2つです ホコリや砂汚れを落とすのは柔らかく毛足の長い馬毛ブラシが最適で、優しく落とすことができます ですが、「必ず馬毛ブラシ!」である必要はありません なんせ馬毛ブラシは高価な…

靴磨きのやり方をプロが解説 〜クリーナーの選び方〜

いろんなクリーナーながありますが、大きく分けると ・水性 ・液体(アルコール入り) ・乳化性(練り状) ・フォーム状(ムースみたいなやつ) ぐらいでしょうか プロとしてのオススメは水性クリーナーです。 まずクリーナーの目的は汚れを落とすことですが…

靴磨きのやり方をプロが解説 クリームの選び方 〜カラー編〜

靴クリームの色の種類は大きく分けると「無色」と「色付き」に分かれますが、どちらも油分を補給してロウで表面を守るという目的は同じです ではそれぞれどう使うのか? を順番に説明しますね ●無色のクリーム メリット ・どんな色にも使える ・色移りしない…

靴磨きのやり方をプロが解説 クリームの選び方 〜基本編〜

靴磨きすべてに言えることですが、「これが正解」というのが存在しません でも「これは不正解」はちゃんとありますので、そこを押さえて失敗しないようにしましょう まず大事なのは「目的」です 靴を買ったら「その靴を何年ぐらい履きたいか」を、まず決めて…

まずは靴のお手入れの基本のキ

さて、ではまずは基本の基本の基本のキです お手入れといっても難しく考えることはありません 汚れを落として潤いを与える、ザックリいうとこれだけです 髪の毛もまずシャワーでホコリを流し、シャンプーで汚れを落とし、リンス(トリートメント)で潤いを与…