クツキアイ

靴のオーダーメイドについて注意するべきポイント

靴のお悩みに対する「究極の解決法」であるはずのオーダーメイドですが、実はかなり注意が必要です

 

なぜなら

 

「オーダーメイドなのに足に合っていない」

 

という事例を時々見かけるからです

 

 

例えば現場では、その靴を見れば大体の問題点がわかります

 

・甲やサイドに不自然なほど深いシワが入る

・カカトの内側が破れる

・指の付け根あたりの革が裂ける

・つま先が傷だらけ

 

という状態なら、ほとんどの場合に靴が足に合っていません

 

なのでそういった症状を見かけると

 

「この靴、いまいち足にあってないみたいですね」

なんて声をかけることがあります

 

すると

 

「え?オーダーメイドで作ったんですけど・・」

 

なんて応えられてビックリすることがあるんです

 

いや、どう見てもカカトが抜けてるし、すごい不自然なシワが入ってるし・・・

 

もしかしてパターンオーダーなのでしょうか?

それならある程度仕方ないのかもしれません

 

でももしフルオーダーでコレなら、かなりヤバいですよね

 

とはいえ、あまり突っ込んで聞くのも失礼なので

 

「あ、オーダーメイドなんですかーー」

 

と、「なーんだ、そうだったんですかーー」と明るい感じで様子をうかがうと

 

「・・まあ、履き方が荒いから」

なんて自虐っぽいトーンになり

 

「あははは・・」

なんて愛想笑いで、だいたい終わります

 

エラそうに間違いを指摘するのが私の仕事ではありません

正義感を振りかざしても良い結果にならないことは、経験でわかっています

 

※もちろん質問されたらちゃんと答えます

 

でもそれで本当にいいの?

オーダーって安くないよね?

 

って、いつもモヤモヤするんです

 

これってつまり

 

「オーダーメイドは丸投げでお願いするだけじゃダメ」

 

とうことなんだと思います

 

依頼する側にもある程度の努力が必要なんでしょう

 

・相手を見極める努力

・要求を具体的に伝える努力

・協力してゴールを目指す努力

 

の三点です

 

順番に考えていきましょう

 

まずお店選びですが

 

・シッカリ話し合うことができて

・わからないことを気軽に質問できる雰囲気で

・面倒くさがらずに丁寧に教えてくれて

・問題点を理解した上で一緒にゴールを目指せる

 

そういう相手でないと、本当に足にあった靴にはならないんだと思います

 

逆に

 

「靴ってそういうもんだから」

「黙ってプロの言うことを聞いてりゃいい」

「こっちは何十年もこれでメシ食ってんだ」

 

なんてお店は要注意ですね

 

さすがに最近は対応の悪いお店も減ってきてるとは思いますが、話し方が丁寧でも言っている内容は上記のような場合もあります

 

このあたりは最初の受付の段階で見抜く必要がありそうです

 

 

次にお客様側ですが

 

「靴に対して何が問題で、どうしたいのか?」をキチンと言葉にして伝える必要があります

 

・足のどこが痛いのか

・いつも靴にどんな不具合がでるのか

・機能性とデザイン性の、どちらをどの程度優先するのか

 

そういったことを感覚的でいいから、できるだけ具体的に伝えるべきなんです

 

頭で考えてることを言葉にするのは、多くの人が考えている以上に難しい作業です

大体の人がうまく説明できずに、実は相手に汲み取ってもらうことで会話が成立しているんです

 

でもそれじゃ相手の洞察力に委ねる形になってしまい、成果が相手次第になってしまいます

 

日常生活でも

 

「こちらの意向をイマイチ理解してくれなかった」

 

なんて感じたことがある人も多いのでは?

 

これって相手の能力以前に「説明の拙さ」も大きな要因だと思います

 

何をどう言えばこちらの意図を明確に伝えられるのか?

こればかりはトレーニングするしかありません

 

実戦が最大のトレーニングなので、 辿々しくてもいいからご自身の希望をできるだけ具体的に伝えましょう

 

※考えながら話すと、どうしても話すのがゆっくりになります

 

そして、機能性とデザインのバランスも大事です

 

例えば、足の形に合わせて作るとその靴は空豆のような形になります

それなら、最初からビルケンを買えばいい。

 

そうではなく、足に合った「デザイン性の高い靴」を手に入れるためのオーダーメイドのはずです

 

ビルケンのデザイン性が低いと言う意味ではありません

 

でも、つま先を先細りにすると足が窮屈になりますので、ある程度の快適性が犠牲になってるんです

 

ではどの程度の窮屈感なら許容できるのか?

そのデザインでこの先30年履いていけるのか?

 

この辺の「見た目と実用性のバランス」をシッカリと話し合うべきですね

そこに時間をかけられるお店が、いいお店なんだと思います

 

でもここで「あーはいはい、こういうことね」なんて話を途中で遮り、勝手に結論を出すようなお店は要注意です

 

ウデがどうこうという前に、人の話を最後まで聞けないのはかなりヤバい。

そんなときはなにか理由をつけて逃げ出しましょう

 

そう!

ヤバい!と感じたときのために予め逃げる理由を用意しておくんです

 

オススメは

 

「ちょっと迷ってきちゃったんで、もう一度よく考えてみます」

 

という言い方です

 

「あなたのせいではなく、こちらの勉強不足です」というニュアンスなら逃げやすい。

 

この言葉を準備しておくだけで、気持ちがかなり楽になると思います

 

 

 そうやって相手を見極めた上で、こちらも努力を惜しまずに「依頼する側とされる側」がお互いに協力できる関係づくりが大事です

 

しっかり話し合って問題点を修正しながら依頼人と請負人が一緒になって、目指すべきゴールに向かっていくのが靴のオーダーメイドが普通の買い物と大きく違う点です

 

遠慮して黙って計測してもらうだけじゃ、求めている成果は得られないってことなんだと思います

 

 

せっかく高いお金を出すんですから

 

・職人さんに丸投げするでもなく

・気圧されて言われるがままになるでもなく

 

その靴を履いていく自分自身が主体となって進めていきたいですよね

 

 

まとめると

 

・オーダーメイドで丸揚げは厳禁

・ちゃんと話し合えるお店を探す

・自分自身も努力して靴を理解していく

・お互いに協力して高い成果を目指す

 

こんなとこかな?

 

現場からは以上でーす

 

 

 

 

 

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